トイレ掃除をうんざりさせる尿石、除去するまえにその正体を知ろう!
トイレの尿石、実はけっこう目にする機会が多いものなのですが、言葉だけですとあまりピンと来ない方が多いようです。僕も以前は尿石とはどんなものかよく知りませんでした。
前職時代、とある印刷工場のトイレに入った時、
『石がたまらないように、水はしっかり流しましょう!』
という貼り紙がありました。石ってなんだ?と思ったものです。
なんとなく便器にこびりついた黄色っぽかったり茶色っぽかったりするもの。
つい見て見ぬふりをしてしまう、トイレの「あの」汚れです。
なんとかして除去したいと思いつつ、つい手が遠ざかってしまうものでもあります。
ひどい状況になると、便器の底にぎっしりこびりついていたりして、一見すると別のモノと勘違いしてしまいます。
尿石は、簡単にいうとおしっこからできた石です。
おしっこ(尿)に含まれるカルシウムイオンが、細菌の出す酵素によって分解され、リン酸や炭酸ガスと反応、カルシウム化合物となってべきにこびりついたものです。
尿石は他孔質(穴がいっぱいある)なので、雑菌とかが住みつきやすくなり、それらの働きですぐに固くかたまってしまうのです。
トイレは定期的なトイレ掃除で防げる
尿石は定期的なトイレ掃除で防ぐことができます。
しかし、大概は汚れが目立ったときに除去しようという方が多いのではないでしょうか?
その時にはもう固くなってしまい、除去のが大変な状態になっているといえます。
もっとも、そうなったときは見た目でうんざり、除去するためにクリーニングする気がなくなってしまうものですね。
かたくこびりついた尿石は、いったいどうやって除去するの?
トイレのニオイの原因ともなる尿石。
気になればやはりなんとかして除去したいものです。
本格的に便器のそこにぎっしり溜まってしまったらどうすればよいか。
ひどい状態になってしまったら、まずはトイレの水を抜いてから磨いてみましょう。
★尿石の落とし方★場合によっては便器をカラに
尿石を除去するには、専用洗剤を染みこませるのが第一歩です。
しかし、底に尿石が溜まっている場合は水がたまったまでは洗剤が使えません。
でそのような場合は、とりあえずは便器の水をカラにします。
やり方ですが、オススメはストーブに灯油をいれるときに使う灯油ポンプ(いわゆるシュポシュポ)です。
★尿石の落とし方★ 尿石に酸性洗剤をふりかける
尿石はカルシウム化合物です。
カルシウム化合物は酸に溶けます。
ですので、尿石は酸性洗剤で除去するのが一般的です。
家庭でも入手しやすい洗剤はサンポールかと思います。
時間はかかりますがしつこくやれば落とせます。
これを尿石にかけて、しみこませます。
※機種によっては酸性洗剤を推奨していないものもあるので注意です。また、便座・フタには用いないで下さい。手洗いの蛇口にも付着させないように気を付けて下さい。
※絶対に塩素(ハイター等の漂白剤)を混ぜてはいけません。有害な塩素ガスが発生して人体に悪影響を及ぼします。
※金属に付着したまま放置すると黒く変色します。
サンポール(酸)について
★尿石の落とし方★ 底に溜まった尿石には洗剤をかけたらしばらく放置
尿石に洗剤をしみこませます。
尿石に酸性を塗布すると泡状のものが吹き出します。酸でカルシウム成分が発砲しているからです。
発砲は一見強くても実際は表面のごくわずかな部分しか溶かせていません。
側面の尿石はしつこくかけてブラッシング、底に固まった尿石は下に溜まった洗剤を放置しておきます。
★尿石の落とし方★ こする!
なにをしてもビクともしなかった尿石ですが、こうして洗剤を染みこませると落としやすい状態になってきます。
しかし、洗剤をかけていつの間にか消えるような汚れではありませんので、ブラシ(サッシブラシ等)でこすります。
経度の尿石ならこれで落ちるかもしれません。
しかし、尿石はガンコです。
家庭ではこんなものでこすって除去するのも手です。
100均で売っているラメ入りのスポンジです。
鍋のコゲとかを落とすものなのですが、汎用性がありけっこう役に立ちます。
★尿石の落とし方★ それでも除去できない尿石には耐水ペーパーで
なかなか落とせない尿石も、耐水ペーパー(紙やすり)等を使えばなんとか除去できると思います。
※紙やすり(サンドペーパー)と耐水ペーパーの違いですが、サンドペーパーはそのまま磨くのに対し、耐水ペーパーは水を付けて磨きます。
耐水ペーパーは手のひらの半分くらいのサイズに切って使いましょう。
耐水ペーパーの粗さですが、
・粗目(~200番) ・中目(200番~300番) ・細目(300番~400番) ・極細目(400番~)
等の種類があります。
これらの番号は、ペーパーの裏に印字されています。
400番以上になると、1,000番とか2,000番とかもあります。
便器を傷つけないように、細めの1,000番~1,500番で磨きましょうという情報が多いのですが、ガンコな尿石を除去するには、1,000番では難しいです。
尿石を落とす耐水ペーパーの粗さは、けっこう情報がバラバラで、1,500番という情報もあれば、100番を使っているという話もききます。
おそらく、400番あたりでこすると極端にひどくない尿石は落とせると思います。
(マイナスドライバー等でガリガリやると便器自体にキズが付く場合があります)。
もっとも、陶器自体はそうヤワではないので極端に神経質になることもないですが、あまり荒い目のペーパーを使用すると、表面のコーティングはダメージを受けます。
つまり、汚れやすくなるということで、後々のメンテナンスは必要となります。
ちなみに私のお勧めはメッシュ研磨シートです。
水でボロボロに劣化することなくこすり続けることができるので使いやすいです。
(最近はホームセンターで見かけなくなってきました)。
以下のリンクをご参照下さい。
尿石の除去、落とし方について説明してみました。
たとえば、公園など公共の場所のトイレは使った人がしっかりと水を流さないことが多いので、尿石もガッツリこびりついていることが多いですね。
家庭ではこうなる前に、定期的なトイレ掃除をおススメします。
尿石がたまり、固まってしまったら、上のやり方で試すとか、専門業者にお願いするなどして除去をしてください。
見た目もよくなり、悪いにおいも薄くなるはずです。
手に負えなくなった場合はお気軽にご連絡下さい。
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